症状から3つの病気の疑いがあります。

脂漏性皮膚炎・湿疹

接触皮膚炎

薬によるアレルギー

脂漏(しろう)性皮膚炎・湿疹

大人にもおこりますが、お子さまでは皮脂の分泌が活発な新生児期・乳児に特有の病気です。

ホルモンの影響などで、皮脂が余分に分泌されるためだと考えられています。

頭皮や髪のはえぎわ、おでこや眉毛などに、黄色っぽいフケがでてきます。ひどくなるとかさぶた状に厚みを増し、細菌感染をおこして赤くなることもあります。赤みが強く、かゆがるようであれば小児科または皮膚科を受診しましょう。

石けんで、頭皮のかさぶたをはがすように洗います。取れにくい時は、ワセリンやオリーブオイルを塗ってしばらくおき、ふやかしてから洗います。

石けんで洗った後は、石けんを残さないようにしっかりすすぐことが大切です。生後1カ月程度の新生児は、皮脂の分泌が盛んです。ローションやクリームなどの保湿ケアは必要ありません。

接触皮膚炎

物にふれた部分が赤くただれてかゆくなる、いわゆる「かぶれ」のことです。おむつかぶれもこの一種です。

刺激物質にふれることでかぶれる場合と、特定の物質によってアレルギー反応をおこしている場合とがあります。

小さいお子さんでは、よだれや離乳食による口のまわりのかぶれがよくみられます。赤くなってかゆみをともない、はれたり水ぶくれができたりします。

原因となるものがわかったら、ふれさせないようにします。原因が特定できない場合は、かぶれやすい部分をやさしく、こまめにふきとるようにしましょう。

小さいお子さまの皮膚はデリケートです。大人は平気でも、衣類に残った洗剤や柔軟剤が原因で接触皮膚炎を起こすこともあるので、注意しましょう。

薬によるアレルギー(薬疹)

内服薬や注射などの成分が体にあわず、発疹、下痢などの症状があらわれます。 小さなお子さまが服用する薬は十分に検査が行われており、おこることはまれですが、アレルギー体質の場合などは、気をつけましょう。

薬の成分に体が反応して発疹などが出ます。薬には、特定の食品と似通った成分を使ったものがあるため、食品アレルギーがある場合は、特に注意が必要です。

かゆみのある赤い発疹や下痢などの症状があらわれます。
薬疹が出たらすぐにその薬の使用を中止し、必ず主治医に相談してください。再発を予防するためにも、どの薬のどの成分が原因かを検査し、その薬を避けるようにしましょう。

薬を使用する場合は必ずメモしておき、体調に変化があらわれた場合は、それをもとに受診しましょう。

薬疹をおこしやすい薬には、解熱鎮痛薬、抗けいれん薬、抗生物質などがあります。薬を使用する場合は、必ず医師や薬剤師の指導を受けましょう。