症状から6つの病気の疑いがあります。
虫さされ 赤くはれ、かゆみや痛みをともなうことがあります。かゆいからと、かきすぎて感染をおこさないよう、早めに処置をおこないましょう。 かんだり刺した虫の唾液や毒に皮膚が反応することが原因です。一種のアレルギー反応で、小さいお子さまは毒に敏感なため、悪化することがあります。 赤くはれ、かゆみや痛みをともないます。スズメバチの場合、刺されるとショック症状を起こすこともあり、死にいたるおそれもあります。 ハチに刺されたときは、まず水で洗い流し、刺されたところに口をつけて毒を吸い取ります。このとき、吸い出した毒は必ず吐き出して下さい。その後、皮膚科を受診しましょう。その他の虫刺されでも、赤みやかゆみが強いときは医療機関を受診してください。蚊のような一般的な虫の場合は、刺された部分を洗って清潔にしてから、かゆみ止めなどの薬をつけます。かゆみがひどい場合は、冷やすと楽になることもあります。 刺されたところをかきむしると、細菌に感染して膿(う)んでしまうこともあります。虫が多いところに出かける際は、予防のスプレーや服装にも気をつけてあげてください。 |
じんましん 突然、虫刺されのような赤く皮膚から盛り上がった発疹があらわれて、出たり消えたりします。かゆみが強く、原因はさまざまです。 食物や薬、温度の変化、薬や太陽光線、ストレスなど原因はさまざまです。原因がわからないことも少なくありません。 皮膚に突然、赤く盛り上がった発疹があらわれます。数時間で消えることがほとんどですが、気分が悪くなったり、呼吸が苦しくなったりすることもあります。 原因となる食品や薬がはっきりしているときは、それを使わないことが第一です。原因を特定するために、毎日の食事内容や気がついたことをメモしておくといいでしょう。 じんましんは、時に血圧が下がったり、呼吸が苦しくなるなどのショック状態になることもあります。十分注意して、このような症状が出たら至急医療機関を受診してください。 |
アトピー性皮膚炎 アトピーとはギリシャ語で「原因がわからない」「不思議な」という意味で、アレルギー体質が関係する皮膚のトラブルの総称です。 アレルギー体質と、食事や環境などさまざまな条件が重なって、皮膚に特有の症状が出ると考えられていますが、その名の通り、原因が特定できないことも少なくありません。皮膚の保護機能の低下も考えられます。 小さいお子さまの場合は顔や頭、耳などにジクジクした湿疹が出る、耳、ひじやひざの内側など、くびれた部分がカサカサして切れたりもします。かゆみをともなうのが特徴です。 皮膚を清潔にして、保湿を行うことが基本となります。ステロイドは、使い方を守ればこわい薬ではありませんので、医師の指示にしたがって、きちんと使用しましょう。 改善には時間のかかることが多いのですが、年齢とともに目立たなくなっていくことがほとんどです。勝手な判断をして、極端な治療に走らないようにしてください。医師とともに、気長に治療を行いましょう。 |
りんご病 頬がりんごのように真っ赤になる、ウィルス性の感染症です。感染力はあまり強くなく、症状も軽くすむことが多い病気です。 正式名称は「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」といい、ヒトパルボウィルスに感染することでおこる病気です。赤くなったときにはもう感染力はなく、一度感染すると再びかかることはないといわれています。 感染後、発熱など、かぜのような症状がみられることがあります。その後、両側の頬に、少し盛り上がった真っ赤な発疹があらわれ、かゆみや頬のほてりをともないます。1〜2日後には腕や足の外側にもあらわれます。 予防のワクチンなどはなく、特に治療は必要ありません。顔、腕や足の発疹は数日〜1週間程度で消えます。りんご病であることを確認するために、受診だけはしておきましょう。日光にあたったり入浴させたりすると、発疹がぶりかえしたりかゆみが強くなったりするので避けましょう。ウィルスの排泄は発疹が出る前で、発疹の時期には感染力はないので、熱などがなければ幼稚園や学校を休む必要はありません。 りんご病そのものはそれほど心配のない病気ですが、妊娠初期にかかると胎児に影響が出ることがあるので、病気が治るまでは妊婦さんには近づけないようにしましょう。 |
あせも 汗の出る穴(汗腺 : かんせん)に、ほこりやアカなどがつまって炎症をおこしたものです。汗をかいたらシャワーで流すなど、肌を清潔に保つことが大切です。 汗腺がつまり、そこにたまった汗が皮膚を刺激して、炎症をおこします。小さいお子さまは大人と同じ数の汗腺をもっており、また新陳代謝が活発なので、あせもができやすい状態といえます。 最初は白いブツブツができ、やがて大きな赤いブツブツになっていきます。赤い方はチクチクとしたかゆみがあって、衣服などでこすれると悪化します。 汗をかいたら、ぬれたタオルやシャワーを使って汗を取りましょう。汗を吸いやすい衣服を選び、こまめに着替えさせることも重要です。冬場も、暖房のしすぎや厚着でおこることがあります。気をつけてください。 シャワーなどを使う場合、石けんによって洗いすぎないように注意してください。スポンジやタオルでゴシゴシこするのもよくありません。 |
とびひ 虫刺されやあせもなどをかきむしったところに細菌が感染し、次から次へと水疱が広がっていくことから、とびひ(飛び火)と呼ばれます。 正式には、伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)といいます。虫刺されやあせもなどをかきむしったところに黄色ブドウ球菌や溶連菌などの細菌が感染して、発症します。 膿(うみ)をもった小さな水疱ができ、つぶれてジュクジュクした汁をもつようになります。この場所をかいているうちに汁が手につき、さわった他の部分にも広がっていきます。 患部を消毒して、抗生物質の軟膏を塗ります。ひどいときは、抗生物質の飲み薬も使用します。薬を途中でやめると再発することもあるので、最後まできちんと服用させましょう。殺菌力のある石けんでしっかり洗い、十分に流します。感染力が強いので、湯船に入るのは避けて、タオルも家族とは別にしましょう。爪の手入れも忘れずにしましょう。 虫刺されやあせもは、清潔にしてしっかりケアをしましょう。とびひの状態になる前に、かきむしらないようにすることが大切です。 |