症状から2つの病気の疑いがあります。

熱けいれん

てんかん

熱けいれん

熱を出したときに、急に全身をガタガタふるわせてけいれんをおこし、一時的に意識を失うことをいいます。

大人は発熱の前に悪寒やふるえをおこしますが、小さいお子さまはこのようなことがありません。これは、脳がまだ未熟なためであり、急激に体温が上がるとけいれんという症状としてあらわれるのです。

急にぐったりとして全身がふるえ、手足をつっぱります。白目をむいたり、顔色は青白いか紫色になるときもあります。発作は数十秒から長くて55分程度でおさまります。ほとんどは一過性のものですが、10分以上続く、短い時間に繰り返しておきる、熱がないのにおきるなどの場合は、他の病気の可能性もあるので至急医療機関を受診してください。

初めてのときはあわてるものですが、まずお母さんが落ち着くことが大切です。衣服をゆるめて、顔を横向きにします。この際には、安易に口に指や硬い物を入れることは危険です。熱をはかり、けいれんの様子を観察して時間をはかります。おさまったら全身状態をチェックしましょう。

初めてけいれんを起こしたときは、おさまった後で念のため医療機関を受診し、今後熱が出た時の対応について医師と相談しておくと安心です。

てんかん

脳の活動の一過性の障害で、けいれんや意識障害をくりかえす病気です。

症状の出方によっていくつかの種類があります。脳神経細胞の一部が興奮しやすい性質をもっており、けいれん発作をくりかえします。

突然動作を止めてぼんやりした目つきをする、意識がとだえて白目をむく、手足が硬直する、全身がけいれんする、くちびるが真っ青になる、からだに力が入らず倒れるなど、症状や程度はさまざまです。

発作は薬でコントロールしていきます。しばらく発作がおきないからといって薬をやめないようにしましょう。主治医と相談しながら、治療を続けることが大切です。

てんかんは熱をともなわないのが特徴ですが、まれに熱性けいれんを何度もくりかえす場合にも、てんかんの可能性があります。一度、検査を受けてみましょう。