症状から4つの病気の疑いがあります。

水ぼうそう

風疹

手足口病

ヘルパンギーナ

水ぼうそう

小さい頃に多くのお子さまがかかる病気です。かゆみがある発疹、発熱が特徴です。

水痘(すいとう)ウィルスに感染しておこります。感染力が強く、幼稚園や小学校などで集団感染することがあります。

激しいかゆみをともなう赤い小さな発疹がポツポツとあらわれ、しだいに水泡(すいほう:みずぶくれ)になります。やがて全身にひろがって、熱が出ることもあり、最後にかさぶたになってとれます。発疹や水疱の出方は、お子さまによって異なります。

口の中にも発疹が出るため、やわらかい口あたりのよい食事を用意してあげてください。水疱をかきむしると、そこから細菌の感染をおこしやすいので、手を洗う、爪を切っておく、肌を清潔にしておくなど注意してあげましょう。

解熱剤は市販薬ではなく、必ず医師に処方されたものを使ってください。

風疹

「三日ばしか」とも呼ばれます。お子さまにとっては比較的軽い病気ですが、妊娠中に感染すると、おなかの赤ちゃんに障害がおこる危険があります。

風疹ウィルスが原因で、くしゃみや咳などによって人から移ります。

発熱と同時に、小さな赤い発疹が全身にひろがります。このとき、耳のうしろや首のリンパ腺がはれることもあります。熱は1〜2日、発疹は3〜4日でひいていきます。

特に治療をしなくても、安静にしていれば自然に治りますが、回復期に入ってから脳炎をおこすことがまれにあるので、注意しましょう。発疹が出た後、5日ぐらいは人にうつしやすいので家で安静にさせましょう。熱が高い時は、脱水症状に気をつけて、こまめに水分補給をしてあげてください。

妊娠初期の妊婦さんが感染すると、生まれてくる赤ちゃんに障害がおこる危険性があります。お子さまが感染したら、妊婦さんに近づけないようにしましょう。

手足口病

手と足と口に同時に発疹がでる、夏かぜの一種です。

いくつかのウィルスが原因となりますが、コクサッキーA16ウィルスやエンテロウィルスが代表的です。ウィルスは数種類あるので、一度発病しても、再びかかることがあります。

手のひら、足の裏、口の中に、周囲が赤くて真ん中が白い米粒大の水疱(すいほう)ができます。手足の水疱はかゆみも痛みもないのですが、口の中のものは痛みがあります。

口やのどが痛く、食欲がないときには食べやすいものを用意してあげましょう。脱水症状の心配があるので、水分をこまめに補給してあげてください。

ごくまれに髄膜炎(ずいまくえん)を併発することがあるため、高熱が出たり、頭を痛がったり、ひきつけ、嘔吐(おうと)などの症状が出たら、すぐに医療機関を受診しましょう。

ヘルパンギーナ

夏から初秋にかけて流行する夏かぜの一種。急な発熱とのどの水疱(すいほう)が特徴です。

おもにコクサッキーウィルスが原因ですが、ウィルスが数種類あるので、一度かかってもまたかかることがあります。

高熱が出て、のどに小さな水疱(すいほう)ができ、水疱の周辺が赤くなります。水疱はつぶれると痛みをともないます。

のどが痛むので水分をこまめに補給し、脱水症状に注意しましょう。

水分を十分に補給してあげましょう。のどがしみる酸っぱいものや熱いものはさけ、食べやすいものを用意してあげてください。